2017年12月 園長コラム
今月で2学期が終わります。「行事」が子どもを育てると言いますが、子ども達は、やる気のスイッチが入り、「もっとやってみたい」「やると楽しい」という心の力が育ってきました。駈け足や縄跳びを頑張れる子ども達は、ワークやメロディオンも自分から進んで練習し、今日は「5ページ進んだよ」と得意そうです。人間形成で一番大切な心の基盤がつくられるこの時期だからこそ、心の根っことなる自信や意欲の力を育てていきたいと思います。
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子育てワンポイント ~“子どもの考えと意見”~
“おりあい”という言葉が子ども達のなかで見られるようになってきました。
過日の芋ほりの時のことです。掘った芋の大小を庭に並べ、年長組の子ども達が全園児に分ける活動をしていた時のことです。数名の男女児が言い合いをしていました。
A君:「これは僕のお芋だよ」、B子ちゃん:「違うよ、みんなで庭に並べて選ぶんだよ」
A君:「僕が決めたんだから僕のお芋に決まっているよ」
数名の子ども達:「A君、Bちゃんの言うとおりだよ、自分勝手はだめだよ」・・・。
数名に言われ、A君は泣き出しそうになりました。
B子ちゃん:「Aちゃんがちゃんと考えるんだから。みんなはお部屋に行ってちょうだい」
その強い剣幕に押され、泣きべそをかいていたA君は「そうだよ、僕とB子ちゃんで決めるよ」その後、A君は自己主張をした芋を戻し、皆と分け合うことができました。
B子ちゃんはA君と友達の中で“おりあい”をつけたのです。子どもには子どもなりの友達関係をとおして、あるがままの“自分”をとおした“おりあい”のつけかたがあります。いろいろな場面で子どもの目線での考えを認めたり、教えたりしていくことで、子ども達は自分の意見を相手に伝え考え、成長につながっていくのです。