キラキラルーム

園長コラム

2017年12月 園長コラム

ヨコミネ方式の教育(12月編)「心の力の育ち」

 今月で2学期が終わります。「行事」が子どもを育てると言いますが、子ども達は、やる気のスイッチが入り、「もっとやってみたい」「やると楽しい」という心の力が育ってきました。駈け足や縄跳びを頑張れる子ども達は、ワークやメロディオンも自分から進んで練習し、今日は「5ページ進んだよ」と得意そうです。人間形成で一番大切な心の基盤がつくられるこの時期だからこそ、心の根っことなる自信や意欲の力を育てていきたいと思います。

 
心の力  
  年少組: 自分から進んで先生や友だちにあいさつや返事をする。
  年中組: 相手の顔を見て、自分から丁寧に挨拶をする。
  年長組: 園外(小学校など)でも挨拶や話を聞くことを実践していく。

体の力  
  年少組: ブリッヂで頭をあげ、腕が伸ばせるようになる。
ブリッヂができるようになったら30秒継続する。
  年中組: 縄跳びの前跳びを連続してできるように挑戦する。片手ブリッヂの練習をする。
  年長組: 発表会でのスポーツを目標にし、ブリッヂ回転など、1つ上のランクを目指す。

学ぶ力  
  年少組: メロディオンで曲を弾き、積極的に練習をする。
  年中組: 姿勢に気を付け、ワークやメロディオンに積極的に取り組む。
本読をしたり文字に興味を持つ。
  年長組: 片仮名・平仮名の文字のバランスに気をつけて書く。
ワークの時間は姿勢を気にして行う。(立腰)

 


子育てワンポイント ~“子どもの考えと意見”~

 “おりあい”という言葉が子ども達のなかで見られるようになってきました。
過日の芋ほりの時のことです。掘った芋の大小を庭に並べ、年長組の子ども達が全園児に分ける活動をしていた時のことです。数名の男女児が言い合いをしていました。
A君:「これは僕のお芋だよ」、B子ちゃん:「違うよ、みんなで庭に並べて選ぶんだよ」
A君:「僕が決めたんだから僕のお芋に決まっているよ」
数名の子ども達:「A君、Bちゃんの言うとおりだよ、自分勝手はだめだよ」・・・。
数名に言われ、A君は泣き出しそうになりました。
B子ちゃん:「Aちゃんがちゃんと考えるんだから。みんなはお部屋に行ってちょうだい」
その強い剣幕に押され、泣きべそをかいていたA君は「そうだよ、僕とB子ちゃんで決めるよ」その後、A君は自己主張をした芋を戻し、皆と分け合うことができました。
B子ちゃんはA君と友達の中で“おりあい”をつけたのです。子どもには子どもなりの友達関係をとおして、あるがままの“自分”をとおした“おりあい”のつけかたがあります。いろいろな場面で子どもの目線での考えを認めたり、教えたりしていくことで、子ども達は自分の意見を相手に伝え考え、成長につながっていくのです。