キラキラルーム

園長コラム

2020年5月 園長コラム

ヨコミネの教育(5月編)―心・体・学ぶ力を育てるー

 子ども達のヨコミネ方式のスポーツの最初は、走ることとジャンプの楽しさから始まります。走る、ジャンプはどの子どもも大好きです。ワイワイ歓声を上げながら走っていた子ども達はいつの間にか、先生の合図でピタッと止まり、先生の話を聞きます。
 先生は必ずモデルの子どもを前に出します。「Aちゃんすごいよ、見てごらん」「すごい」内容が、手の振り方であったり、足の出し方であったり、つま先からのジャンプの仕方であったりです。

ヨコミネの4つのスイッチ
子どもは競争したがる
子どもは真似をしたがる
子どもはちょっと難しいことをしたがる
子どもは認めてもらいたがる
    

先生に褒められ、お友だちに拍手をもらい、「やったー」「できたー」という自信が湧いてきます。ここにヨコミネの4つのスイッチがあります。
褒められた良いことはすぐ真似をします。



子育てワンポイント ~しつけのたいせつさ!~

 奈良の薬師寺管主の高田好胤様の法話の中に、子どものしつけについて記された印象に残る言葉を紹介いたします。
 「庭木の美しさは無駄に伸びてくる小枝を剪定することで、その木の良さや特色、美しさを引き出す。子どものしつけも同じで、成長の段階で良からぬことを真似たり、覚えたりもする。小枝と同じで早い時期に、良き成長に無駄や邪魔となるものは取り除くことが大切であり、幼き子どもの大切な教育である」
 幼稚園で毎日しつけた挨拶や返事など、長期休暇のあと、後戻りしていることが多いのです。どんな良いしつけも「3日怠ると崩れる」と言われますが、子どもたちの日常をみておりますとその通りです。3日で崩れたしつけを元通りに直すのには最低5日はかかります。辛いのはそれを直す子どもの心です。それは、小枝を剪定するのと大枝の労力のいる選定と同様です。毎日繰り返し行い、言われなくても自分からできるようになるのには、相当な期間が必要です。幼児期とは、基本的生活習慣を身に着けさせる大切な教育の時期であり、真の自立はしつけが身に着いた子どもの成長であり、幼稚園教育の目指すところです。